お知らせ

【2/24(日)】研究集会「インスタ映えの美学──溶解する「写真」と「現実」 」

2019年2月 6日

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  • Y-GSC室井尚教授が研究代表をつとめる研究集会「インスタ映えの美学──溶解する「写真」と「現実」 」が、2/24(日)に開催されます。ゲストには現代美術家・写真家の松蔭浩之氏に加え、写真・視覚文化研究者の前川修氏、増田展大氏をお招きし、「インスタ映え」という現象について掘り下げた議論を行います。

    入場無料、要予約 先着順。定員になり次第締め切りになりますので、お早めのご予約をお勧めします。

    ご予約は横浜都市文化ラボ(ylabo208@gmail.com)までご連絡ください。

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    研究集会 
    インスタ映えの美学
    ──溶解する「写真」と「現実」

    若い世代を中心としてインスタグラムをはじめとする画像を中心のSNSにハマっている人々が増えてきています。インスタグラム(やその他の画像/動画SNS)は形式としては従来の「写真」とよく似ており、そこからプロの写真家になる人が出たり、写真に関心を持つ人が増えたり、インフルエンサーを用いた広告に利用されたりとさまざまな広がりを見せています。

    PCやスマホのタイムライン上を流れていくこのような無数のデジタル・イメージは明らかに人々の世界との結びつき方を変えていくように思えます。その裏では「映え(ばえ)」を求めてさまざまな人工的な加工も行われています。人々の脳内にある世界イメージと結びつくようなイメージが自発的に大量に作られていく状況を捉えて、レフ・マノビッチは「インスタグラミズム」という新しい美意識の誕生を主張しています。

    本研究集会ではこのような新しい画像の氾濫する状況について、インスタグラムによるマーケッティング現場の経験者である現代美術家、写真・視覚文化研究者たちによる掘り下げた議論を行っていく予定です。どなたでも参加できますので、積極的なご参加をお願いいたします。



    ◼︎予約/お問合わせ
    E-mail: ylabo208@gmail.com
    ・お名前(フリガナ)
    ・ご所属
    ・お電話番号
    をご明記ください。

    ◼︎日時
    2019年2月24日(日)13:00−17:00 (12時30分開場)

    ◼︎場所
    〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町252 グランベル横浜ビル 4F 特大会議室 
    ※1Fメガネスーパーの左手にビル入口がございます。

    ◼︎アクセス
    JR「関内駅」南口(横浜スタジアム側)徒歩5分
    市営地下鉄「関内駅」1番出口 徒歩8分
    みなとみらい線「日本大通り駅」2番出口 徒歩8分

    ◼︎プログラム
    第一部(13:00〜14:00)
    基調講演:室井 尚(横浜国立大学)
    「インスタグラマーはどんな羊の夢を見るか?」
    特別講演:松蔭 浩之(現代美術家/写真家)
    「「インスタ映え」の輪舞曲(ロンド)―即席絢爛画の洪水に溺れて」

    第二部(14:10〜15:40)
    ラウンドテーブル「デジタル写真の流動性と現実感覚の揺らぎ」
    登壇者:前川 修(神戸大学)
        「デジタル写真のリアルさとは?」
        増田展大(立命館大学)
        「自撮りと現実感覚について」
    司会:佐藤 守弘(京都精華大学)

    第三部(16:00〜17:00)
    ディスカッション
    討議者として、上記メンバーに加えて、
    吉岡 洋(京都大学)、秋庭 史典(名古屋大学)、吉田 寛(立命館大学)

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    ◉プロフィール(ゲスト/司会者)

    松蔭浩之
    現代美術家、写真家。大阪芸術大学写真学科卒業。アートユニット「コンプレッソ・プラスティコ」で、1990年ヴェネチアビエンナーレ・ アペルト部門に世界最年少で出展。以後、シンガポール・ビエンナーレ(2006年)など国際芸術祭に参加するほか個展を中心に国内外で活動。 写真作品を中心に、インスタレーション、パフォーマンス、ミュージシャン、執筆、グラフィックデザイン、俳優、映画監督など幅広い活動を行っている。今回は自らがインスタ広告に関わった経験を語ってもらう。

    前川修
    神戸大学大学院人文学研究科教授。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。19世紀以降の視覚文化論、とくに写真/映画論を中心に、ステレオスコープやパノラマ、スライド投影やその運動化など、写真と、写真と結びつくさまざまな視覚装置との関係を考察している。著書に『痕跡の光学――ヴァルター・ベンヤミンの「視覚的無意識」について』(晃洋書房、2004年)、共著に『心霊写真は語る』(青弓社、2004年)など。

    増田展大
    立命館大学映像学部講師。神戸大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。写真をはじめとする映像技術と、身体にまつわる科学的言説との関係について研究している。著書『科学者の網膜――身体をめぐる映像技術論:1880-1910』(2017年、青弓社)で第9回表象文化論学会賞を受賞。共著に『インスタグラムと現代視覚文化論――レフ・マノヴィッチのカルチュラル・アナリティクスをめぐって』(ビー・エヌ・エヌ新社、2018年)など。

    佐藤守弘
    京都精華大学デザイン学部教授。同志社大学大学院文学研究科博士後期課程退学。博士(芸術学)。日本近代の視覚文化、とくに風景表象を中心に研究している。著書に『トポグラフィの日本近代――江戸泥絵・横浜写真・芸術写真』(青弓社、2011年)、共著に『手と足と眼と耳――地域と映像アーカイブをめぐる実践と研究』(学文社、2018年)など。


    ◉研究グループ
    科学研究費基盤研究(A)ポップカルチャー・ワールド概念を用いたポップカルチャー美学の構築に関わる基盤研究

    室井 尚(研究代表者/横浜国立大学教授)  
    吉岡 洋(研究分担者/京都大学教授)
    佐藤守弘(研究分担者/京都精華大学教授)  
    吉田 寛(研究分担者/立命館大学教授)
    秋庭史典(研究分担者/名古屋大学准教授)